一般的な構成は、「件名」「宛名」「挨拶」「本文」「結び」「署名」 の6つです。
件名 は、簡潔かつ内容が一目で分かるようにします。例えば、「○○の件について(ご確認ください)」など、具体的な内容を入れるとよいでしょう。
宛名 は、相手の役職や名前を正しく記載し、「株式会社○○ 〇〇様」のように記載します。複数人に送る場合は、「各位」を使います。
挨拶 は、「お世話になっております。」が一般的です。初めての相手には「初めてご連絡差し上げます、○○社の△△です。」と自己紹介を入れるとスムーズです。
本文 は、結論を先に述べる「PREP法」(Point=結論、Reason=理由、Example=具体例、Point=再度結論)が有効です。
結び は、「何卒よろしくお願いいたします。」や「お手数をおかけしますが、ご確認のほどお願いいたします。」などを用います。
署名 には、会社名・部署・氏名・連絡先を記載し、相手がすぐに連絡できるようにしておきます。
ビジネスメールのマナー—失礼のないやり取りのコツ
ビジネスメールには、相手に不快感を与えないためのマナーがあります。特に、敬語の使い方や表現に注意が必要です。
① 適切な敬語を使う
「了解しました」はカジュアルすぎるため、「承知しました」や「かしこまりました」が適切です。また、「ご確認ください」は問題ありませんが、「ご覧くださいませ」は過剰表現になるため注意しましょう。
② 適切なレスポンスを心がける
ビジネスメールは、できるだけ24時間以内に返信 するのが基本です。すぐに対応できない場合は、「確認の上、改めてご連絡いたします。」と一報を入れると相手に安心感を与えます。
③ CCとBCCの使い分け
CC(カーボンコピー)は、情報共有が目的のときに使います。一方、BCC(ブラインドカーボンコピー)は、受信者同士にアドレスを見せたくない場合に利用します。適切に使い分けることで、情報漏洩を防ぐことができます。
相手に伝わる文章術—分かりやすく、誤解を防ぐ方法
ビジネスメールでは、簡潔で分かりやすい表現 を心がけることが大切です。特に、主語・述語の関係を明確にし、誤解を招かない文章を意識しましょう。
① 結論ファーストで書く
メールの本文では、最初に結論を述べる のが基本です。例えば、会議の日程調整のメールでは、「○○の件ですが、以下の日程でいかがでしょうか?」と最初に要点を伝え、その後に詳細を記載すると、相手がスムーズに理解できます。
② 箇条書きを活用する
複数のポイントを伝える場合は、箇条書きを活用すると視認性が向上します。
例:
✕「次回の会議では、予算案について話し合い、その後、プロジェクトの進捗についても確認します。」
〇「次回の会議では、以下の議題を予定しております。
③ 曖昧な表現を避ける
「なるべく早めに」「後ほどご連絡します」といった曖昧な表現は誤解を招くことがあります。「○月○日までにご返信ください」と具体的に伝えることで、スムーズなやり取りが可能になります。

(※イメージ画像)
よくあるビジネスメールのNG例—気をつけるべきポイント
最後に、よくあるビジネスメールのミスを紹介し、改善策を解説します。
NG例① 件名が不明確
✕「よろしくお願いします。」
〇「【ご確認依頼】○○の件について」
→ 件名には内容を具体的に記載し、相手がすぐに判断できるようにしましょう。
NG例② 文章が長すぎる
✕「お世話になっております。先日お送りした資料についてですが、○○の点について追加の説明をさせていただきたく存じますので、お時間のある際にご確認いただければ幸いです。」
〇「先日お送りした資料について、○○の点を補足いたします。詳細をご確認のうえ、ご不明点があればお知らせください。」
→ 長文は避け、簡潔にまとめることが大切です。
NG例③ 誤字脱字が多い
✕「貴社の対応には感謝して降ります。」(正しくは「おります」)
✕「○○様、先日はお世話になりました。本日は○○についてご相談したくご連絡させていただきました。」(「ご連絡いたしました」が正しい)
→ 送信前に必ず読み返し、誤字脱字がないか確認しましょう。
まとめ
ビジネスメールは、適切な構成とマナーを守ることで、相手に好印象を与え、円滑なコミュニケーションを実現できます。分かりやすい文章を意識し、誤解を招かないよう配慮することが大切です。日々の業務で適切なメールスキルを磨き、信頼関係を築いていきましょう。
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